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長徳寺に行ってみた

 こんにちは。筑波大学芸術専門学群4年の久保木結香です。


 今回はつくば市にある長徳寺というお寺に行ってみました。


 長徳寺は谷田川を挟んで東側のエリアを走る県道143号谷田部牛久線沿いにあります。周辺は住宅が建ち並んでおり、立派な門構えで広い庭を持つ住宅もあります。石塀の外からも綺麗に剪定された庭木が見えるのでそれらを見るのも楽しいです。長徳寺に向かう道は車通りが比較的多く、歩道も狭いので、歩いて行く場合には車に気をつけて通行することをお勧めします。


 まず道路から入ってすぐの山門前には左右に立派な供養碑が建てられています。特に右側の供養碑の建てられた場所は白い砂利が敷かれ、松などの植木も植えられているため雰囲気は小さな日本庭園のようでした。目を引く2対の石灯籠の存在も日本庭園の雰囲気を出すことに一役買っているように思えます。日常生活ではあまり触れることのない日本庭園の雰囲気を味わえてよかったです。


 供養碑の近くではこのような写真も撮れました。

 わずかな空間ですが、しっかりと手入れされた小さな庭になっています。参拝した時期がちょうど落葉の頃だったので地面には枯葉が落ちて、常緑樹の緑色と枯葉の赤茶色との自然なコントラストが綺麗でした。落葉シーズンの秋冬はこのような感じですが、春から夏にかけての新緑のシーズンの景色はこれとはまた違った印象になりそうです。季節ごとに参拝に行ってみると景色の変化が楽しめるかもしれませんね。


 さて本堂がこちら(少し写真が傾いてますね、すみません)。

 伺った時、本堂は閉まっていたため中には入ることができませんでした。ので、本堂の外側を観察してみました。


 写真は「木鼻」という柱から突き出た部分です。長徳寺では獅子の彫刻が装飾されています。精巧に作り込まれた獅子は一見の価値ありです。


 この写真は本堂の正面の引き戸です。引き戸の下部分には蓮の池のような装飾がされています。やわらかな曲線で表現されており、素朴で素敵です。右から2番目の引き戸にはカワセミ(?)のような鳥も描かれていました。

 ではなぜ蓮の池が装飾のモチーフになっているのでしょうか?その理由は長徳寺の宗派が時宗であるというところから考えられます。時宗は浄土教の一宗派で、簡単に言えば「念仏を唱えることで極楽浄土へ行ける」という教えの宗派です。極楽浄土と言えば蓮の花が咲く池がイメージされますよね。このことから長徳寺の引き戸には蓮の池の意匠が施されたのではないでしょうか。このように装飾の意味を考えながら観察してみるのもお寺に行った時の楽しみになりますね。


 長徳寺には紹介した本堂の他に、鐘楼堂や地蔵堂、十三佛尊の石碑など見るものがいろいろあります。気になる方はぜひ長徳寺に足を運んでみてください!今回私が見られなかった本尊の阿弥陀如来坐像なども見られるかもしれませんよ。

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