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門前町 北条の門をくぐってみて

北条協議会 矢島さんに聞く

聞き手・構成:北川りさ

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  北条市街地はつくば市の北側に位置する筑波山麓の地域である。江戸時代に筑波山中禅寺につながるつくば道が整備されてから、北条は門前町として栄え、町並みが出来上がっていった。しかし近年は門前町・宿場町としての機能も徐々に薄らぎ、また2012年の竜巻の被害などの影響もあり、街から離れる人も増えていた。そのような中でも魅力的な活動をされている北条協議会の代表として、青年部「みんなの登校日」の矢島さんに、今年3月にオープンしたばかりの「iriai tempo」にてお話を伺った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―今までの活動を通して、感じていることがあれば教えていただけますか?―

  北条はもともと商いの町だったことから、物の動きや人の動きが激しい土地柄もあってか、あまりお互い執拗に干渉せず性格も寛容な人が多いです。

  そのため、移住者が積極的に活動する例が数多くあります。興味があれば活動し、なければ遠くの方で見ている感じで、来る者拒まず・去る者追わずといった雰囲気です。今北条で活躍しているのは、北条出身の方々ばかりではなく、北条が気に入って移住して来た方や学生/若者など様々です。

  門前町ですし、入り口はオープンですので、北条で何か挑戦したり一緒に活動したりする人が増えると良いですね。

 

そういった魅力的な活動をされている方々が、地域の拠点として作り上げたIriai tempoに関して、

走り始めた今どのように感じていますか?

  地域コミュニティを作り上げていくことや交流拠点において大切だと思うことは「循環」を作ることだと考えています。iriai tempoが地域の拠点として、北条で行われている様々な活動に地域の人が参加しやすくなる・参加したくなる為の土台のようなものになり、地域に好循環を生み出せればと考えています。

  地域の外から見ても盛り上がっている事が分かるような一過性のイベントなども必要ではありますが、地域が元気になる為には地元の方々に寄り添い・寄り合うことが必要だと感じます。

  また、iriai tempoはこれから移住を希望する人や北条に詳しくない方々が増えた際に、北条の情報にアクセスできる窓口としての機能があります。iriai tempoで得た情報から何かが生まれるなどといった動きが出てきたら嬉しいです。

―北条は2012年に竜巻の被害もありましたが、まちづくりの活動にどのような影響がありましたか?―

  あの時は「元の北条には戻れないのではないか。」と、町が弱った実感がありました。被害のあった場所は今も厳しい状況に置かれており、竜巻が原因で町を離れた人や商売替えをした人もいます。一方で、竜巻がきっかけで始まった事もあります。「北条街かど新聞」は当時、物資や炊き出しの情報を掲示板に貼った事がきっかけで始まりましたが、今もFacebookで北条の様々な情報を発信しています。

―他の地域と比べると、筑波大学生との交流や活動が多い印象がありますが、実際に活動を行っていてどのように感じますか?また、何か大学生に期待する事はありますか?――

  確かに活動はしています。しかし、大学生はつくばに永住するわけではないので、一緒に何かを行う際にはやはり期間に関して考えてしまいます。限られた時間の中でも北条に関心を持ったり力になってくれる事は嬉しいですし、大学生が持っているコンテンツでしたり企画力を活かせる事はどんどんしていきたいです。  

―今後の活動について聞かせてください。―

  今年は広報に力を入れて活動しようと考えています。最近「筑波山麓北条」のロゴができましたので、その使い所や活用に関しても考えたいです。振興会のホームページを作り直す事と、北条新聞を3つほど出すこと、それから北条のYoutubeチャンネル開設にも挑戦したいです。

―活動のスピード感や、物事の実現に向けて動く力がとても強いと感じます。おそらく沢山あると思うのですが、矢島さんの個人的な妄想などはありますか?―

  やりたい事は沢山あります。例えばiriai tempoとなにか掛け合わせた形で、シェアハウスやシェア畑などをやってみたいです。北条に暮らしてみたり、ここで畑に挑戦してみたりできる、といったようなものです。

  また、これは難しいかもしれませんが、どこかの道のアスファルトを土に戻して歩行者ファーストのみち(まち)にするといった事をできたらなあなんて妄想しています。もっと子供が遊んだりできるような道があったらとも思います。

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聞き手の感想:

 北条のまちづくりの活動を知る事で、土地に昔からあるものを活かしつつも、新しく魅力的なものも北条に一番合う形で取り入れて、よりまちが素敵になっていく好循環の渦中を垣間見ることができた気がします。

 インタビュー時に矢島さんがおっしゃっていましたが、まちづくりというのは、植物に例えると土・土壌(=町の重鎮)に 苗・種(=若者のアイデアやコンテンツ)を植えたりしてお互いに良い状態を作ることであり、それは双方がある事でやっと育っていくものだとも考えられます。

 北条というまちが今後、青々とよく繁り育っていくお手伝いが少しでもできたらと感じました。

 この度はインタビューをお受け下さり、ありがとうございました。

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