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筑波山の麓のまち北条を歩いて気づいた筑波山の魅力、ランドスケープ 前編

こんにちは。芸術専門学群3年の水谷駿太です。今回はつくば市のR8のいずれかの地域を取材するということで北条に行くことにしました



北条に訪れた理由はもともとトラックアルバイトの助手のアルバイトをしていた際に「北条印刷」という看板をよくみていて北条って実際どんなところなんだろうと気になったからです。 その看板は常総市に行く時によくみていたのでてっきりそっちの方か、と思っていたらほぼ真逆、筑波山の麓町で少し驚きながらも北条につきました。ふらふら〜と散策していると目の前に大きな池が!大池という看板に釣られてその池を一周することにしました。



というわけで、北条大池という大きな池から街歩きを始めました。

つくば道と呼ばれる旧登山道の入り口にあるこの池は春は桜の名所として知られています。

この池の周りにある木々が桜になり池に反射して映る景色はつくばだけでなく県内の中でも有数の花見スポットでもあるそうです。知らなかった〜。

桜が咲いていることを想像しながらこの池と奥に見えるであろう筑波山があることはランドスケープデザインの観点においても「景」(景観性・美観性)と「環」(自然性・快適性)という観点から見てもとても優れているものとわた私は考えます。木があることだけでなく池もあることから生態系も作られていると思いますし、後で記述するのですが池の周りもとても歩きやすいように整備されておりウォーキングコース、散歩コースとしてもいいものだと思いました。この観点はランドスケープデザインの観点においての「用」(実用性・機能性)の部分であると思うことからこの大池はランドスケープデザイン的に優れた設計をされていると言えます。



また今回は夏目前の7月であったことから桜はありませんが桜がない今でも写真のように緑が生い茂りパワーをもらえるよな景観でかつ、ランドスケープデザイン的にも優れていました。つくば市で唯一の山であり観光名所でもある筑波山が麓にある北条だからこそこの景観はできるので北条の魅力とも言えるでしょう。

また、大学の他の授業でも学んだことなのですが、やはりランドスケープデザインにおいてもまちづくりにおいても山があることは重要な要素であると言えます。山という要素があることで景色に奥行きが出ますし広く景色を見ることができるので雄大な自然を感じやすいためです。

わかりやすい極端な例が雪舟の『秋冬山水画』です。山は美術史的にも景色を描く上で重要な要素であったことからも山が昔から美しいと思えるような心が人々にあったわけだと思います。



この画像は池のそばにあったベンチです。ランドスケープデザインの観点においての「用」(実用性・機能性)の部分をこのベンチと屋根、周りの道は担っています。景観を損なわない様に暗い色を採用していてこの美しい景観に馴染んでいます。

春にはここに座って花見ができるのかと考えると少しワクワクした感情になることができます。ここに座ってもわかる筑波山は変わらず大きく雄大さを感じます。

このまま池を一周してこの筑波山を見ながらこの大池を後にして近くに遺跡という文字が見えたので向かうことにしました。


平沢官衙遺跡というこの遺跡は奈良時代から平安時代にかけて造営された常陸国筑波郡の古代官衙跡であり、国の史跡に指定されています。遺跡には郡衙政庁、正倉、館、厨などの建物があり、掘立柱建物跡55棟、礎石建物基壇跡4基、竪穴建物跡25軒が発掘されています。建物はコの字やLの字などの平面配置で増築されたと考えられ、3分の2が総柱式建物でした。

沿革としては、1975年に遺跡の重要性が判明し、1980年に国の史跡となり、1993年に本格的な調査が行われました。1997年から6年をかけて一部の施設が往時の姿に復元建築され、2003年に遺跡が歴史公園として一般に公開されました。

遺跡内には高床土壁塗双倉という床面積125m2を超える大型倉庫が復元され、他にも高床校倉や高床板倉などの建物があります。敷地内には大きな溝跡も復元されており、毎年11月にはイベントが開催されています。

以上のような概要をもつ遺跡で非常に歴史的意味を感じながら歩いていたのですがここでも写真を撮るとこのように筑波山がその景色を引き立てています。

結局筑波山は北条のランドスケープデザインにおいて大切なものであったということがわかる散策でした。帰りは道を変えて歩いて更なる発見を求めて後編に続きます。



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