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上郷の八坂神社は「屋根」を見るべし⛩

 こんにちは。工学システム学類3年の石田絢斗です。

 新年あけましておめでとうございます㊗

 2020年のオリンピックイヤーは院試と卒論に追われて忙しくなりますが、今年も幸せに健康に過ごせたらいいなと思っています(笑)


 さて、上郷の建築にまつわるブログの第4弾でありますが今回は上郷にも数か所ある「八坂神社」とは一般的にどのようなもので、上郷の八坂神社にはどのような特徴があるのか探っていきたいなと思います。


八坂神社と関係するのは「祇園信仰」!?

 

 八坂神社とは「八坂」を社名とする神社で弥栄神社と称することもある神社であり牛頭天皇を祭神とする祇園信仰の神社とされています。一般的には僕も京都に旅行に行った際に訪れたこともある東山区祇園町にある八坂神社が総本山であるとされており全国津々浦々に広まったとされています。牛頭天皇とは素戔嗚尊(スサノオノミコト)のことです。


 さて、一般的に聞きなれない「祇園信仰」とは一体何なのでしょうか?祇園信仰とは明治の神仏分離令以降スサノオノミコトを祭神とした信仰で、原型は平安時代の人々における当時の災害や疫病はそれまでに死んでいった人々の怨霊の仕業であるとしそれらを御霊として鎮めて平和な世の中にしようという考え方が背景にあったためとされています。


 そんなスサノオノミコトですが、神話の中でも多彩な才能・性格を有していることもあり御神徳も多種多様です。そのため幅広いご利益にあずかろうと各地に点在しているのではないでしょうか?


上郷の八坂神社では「屋根」に注目するべし!

 では上郷にある八坂神社において建築デザインの観点からどこに注目すべきか?それを確認するためにも去年の年末あたりに実際に行ってみました。


 

 こちらの八坂神社は僕が今までのブログ執筆の際に訪れた歓喜院・随翁院・須藤豆腐店さんから近い位置にありました。

 立派な金村別雷神社と同じタイプの門の左手に御神輿をしまっておく倉庫があって、右手には慰霊碑があります。慰霊碑には「内閣総理大臣吉田茂」の文字が刻まれていたことから第二次世界大戦以降のものとされます。

 また御神輿は1923年に京都祇園の八坂神社から神霊を移して迎えたものらしいです。





 




 


 門をくぐるとこのような社が!

 一通りお参りを済ませ横に回って屋根に注目してみると…












 ここの屋根には上郷の今までの神社と異なり屋根の端に雲を連想させるような木造の装飾が施されています。また、屋根の裏側を構成する木においても細い木を同じ方向に何十本も使用しておりますがこの流動性を感じさせるデザインが非常に美しく感じます。

 僕の好きな建築家に隈研吾という方がいますがその人も細木を好んで用いるんですよね。先日隈さんの講義を安田講堂で聞きに行った際、ゲストの建築史家の藤森照信さんが「くまさんの建築は微分と積分である」と述べていましたが確かにその通りでありまして、細かな材料から大きなものを作り上げるという近年の隈研吾の建築はどこか懐かしさというか親近感を感じるものがあったのですがよくよく見るとこのような神社の屋根などにもあったんだなと改めて感じさせられました。

 また屋根においてもただ重厚な瓦を並べるのではなく薄い材料を並べていくことで滑らかさが表現できていると思います。


終わりに

 今回は上郷にある八坂神社のうち1つをフォーカスしてお伝えしましたが、上郷小学校の近くにあるもう一つの八坂神社にはこのような大きな欅の木があります。神社にお参りする際はただお参りするだけでなくこの様な普段気にかけていないことにも注目してみてはいかがでしょうか?

 では、次回のブログをお楽しみに!

 ご静読ありがとうございました☺





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