こんにちは。芸術専門学群2年の澤口亮太です。
今回は吉沼の街を歩いて見つけた個人的に気になるスポットを紹介していきたいと思います。
今回紹介するのは「吉沼八幡神社」です。
八幡神社は名前の通り八幡神(はちまんしん・やはたのかみ)を祭神とする神社です。一度は聞いたことがあるかもしれません、大分県にある宇佐神宮が総本社となっています。全国に約44000社ほどもあるそうです。
祭神である八幡神は武運の神とされており、そのため平安時代から戦国の世にかけて絶大な信仰を集めました。現在では武運が転じてスポーツをする方が祈願に訪れていたりしますね。
ちなみに、皆さん中学校で習ったかもしれない「扇の的」。源平合戦、屋島の戦いにおける那須与一の活躍を取り上げたお話ですが、その中にて与一が「南無八幡大菩薩、別して吾が国の神明、日光権現宇都宮、那須温泉大明神、願わくはあの扇の真中射させてたばせ給え」と祈願する場面があります。一番最初に出てきた八幡大菩薩。これはこの八幡神のことです。神仏習合でこのような名前になっています。
さらにさらに豆知識なのですが、八幡神の読み方はもともと「やはたのかみ」という訓読みでした。それが神仏習合によって「はちまんしん」と音読みされるようになったのです。これは有名な話ですが浅草神社や浅草寺のように、神社は基本訓読み、お寺は基本音読みです。でもたまに八幡神社(はちまんじんじゃ・やはたじんじゃ)のように神社なのに音読みすることってありますよね。そうした神社は大抵神仏習合の影響なので、そうした神社があれば是非経緯を調べてみてください。
さて、少し脱線してしまいましたが気を取り直して吉沼八幡神社の紹介をしていきたいと思います。
まずは拝殿。前殿と言ったりもします。こちらは1867年に建てられたようです。
神社の建築には様々な様式がありますが、こちらは八幡造りというものです。そのままですね。特徴としては前殿と後殿、2つの建物に分かれそれらが繋がっていることです。こうした地域の、少し規模の小さな神社としては最もポピュラーな造りかもしれません。
こちらは後殿です。後殿は覆屋という、建物を保護するための建物に覆われてしまっているためよく見ることはできません。しかし、この覆屋自体もただの箱ではなく様々な伝統工法を使った建築になっており見ごたえは十分です。こちらの神社では柱、梁、貫、斗栱に垂木といった日本の木造伝統建築の基本となるもののほとんどを観察することができます。
ちなみにこの後殿は本殿であり、こちらが神様がいるところとなっています。そのため神様との距離は拝殿よりも後殿の方が近いんです。大きな神社、出雲大社とかでは拝殿のみならず、本殿の裏側にもお参りできるところがあったりします。大きな神社に行く際は是非探してみてください。
拝殿から見て左側には少し開けた場所があり、そこに鉄棒やブランコ、ジャングルジムといった遊具があります。
最近ではあまり見かけない神社やお寺の境内や隣接した場所に遊び場がある、懐かしい光景を見ることができました。お出かけの際はブランコで一休みするのもいいかもしれませんね。
以上、吉沼八幡神社の紹介でした。最後まで読んでくださりありがとうございました。
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