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ふれあいの町北条〜歩いて見つけた"ランドスケープ"〜

こんにちは。芸術専門学群2年の金田一心です。


この記事は後編となってます。前回は大学から北条までの道のりを中心に書いていたら長くなってしまったので、今回は北条の町で見たものを中心に書かせていただきます。町の観光スポットなどは他の方が書いてくれると思うので、観光スポット以外で気になったちょっとしたものを書かせていただきます。前回同様、僕目線になってしまうため魅力を描ききれるか分かりませんが、楽しんで読んでいただけたらと思います。

 ノープラン旅が好きなのでほとんど下調べをせず向かった僕が今回唯一北条について知っていた知識が「おいしいうどん屋さんがある」ということです。なんと言っても、高校生の頃には週8で丸亀製麺に通っていたくらい大のうどん好きである僕からすると、こうした地域のうどん屋さんが美味しくないわけないんです。ここだけでも是非行ってみたいと思っていたのですが、来た足で直行して向かってみるとなんと本日品切れの紙が貼られていました…行った時には列がまだあったのでほんのワンタッチの差で食べることができませんでした。それもこれも暑くて家を出るのを躊躇っていたからでしょう。かなりショックだったので、また日を改めて行きたいと思います。

 うどんが食べれなかったショックでこの旅の目的を失いかけてふれあいロードをしょぼしょぼと歩いている中、うどん屋さんの目の前で気になるものを見つけました。銀行の駐車場にあったこちらのスペースなんですが、最初に見た時にここに必要なのか?と思いました。お店がたくさん並んでいる中で休憩するところは沢山あるからです。しかし、北条という町の特性上ここに休憩スポットがあることにとても納得しました。ここからは勝手な推測ですが、お年寄りが多いため近い間隔でも避暑地となる場所が必要であるということ、それと北条がふれあい溢れる町であることが関係してるのではないかと思いました。こういったものもランドスケープデザインと言える試みであることを授業で知ることができてから、町を見る見方が少し変わったと、この空間が気になった自分に感じました。少し町を歩いただけでも至る所に交流の場が設けられていて地域の方々がお話ししていました。そのなかでも、ふれあい館というものがあり、そこで北条米スクリームという北条米を使用したアイスクリームを頂きながら少しそこにいたおばあちゃんとお話をしました。ふれあいの場があることで様々な人と繋がることができるこの町の良さに触れることができました。

 ふれあいロードを歩いていると明らかに他のものとは異なったオーラを放っている置物がありました。遠目から見た時には、よくある小学生のお手本の人形かと思いましたが、近くでよく見てみると頭の部分だけ欠けて凹んでいました。そこに親切心でなのか手編みの帽子が被されていて、怖いと思ったけれど少し癒されこの町の温かさを感じました。さらによく見てみると、後ろに灰皿のようなものがあったので覗いてみるとやはり吸い殻が入れてありました。小学生の人形の裏にタバコの吸い殻というギャップに思わずプッと笑ってしまいましたが、僕はこういうギャップが大好きなのでマイナスなものよりプラスなものとして捉えました。ぜひこういったものが好きな人にも行ってもらいたいものです。

 続けてふれあいロードをぶらぶらしていると気になるタクシーが目に入ってきました。周りには歴史ある家が並んでいる落ち着いた雰囲気の中で、目がパチパチするような車があるのですから気にならないわけにはいけません。

 佐藤タクシーさんの駐車場に停まっていたタクシーですが、よく見るとおそらく小学生くらいの子が描いたであろうイラストが車体にプリントされています。個人営業っぽいので、この辺りで活動されているタクシー会社かと思いますが、なんて素敵な活動をされているのだろうと思いました。東京でタクシーを目にしても車体にプリントされているのは広告だけです。近隣の小学生とのコラボでしょうか。大人から子どもまで皆が交流できる環境があるこの町が大好きになりました。これを描いた子は自分の絵が町を走っているのですから心底嬉しいと思うと心が温まりました。

 そんな色んなふれあいが感じられたふれあいロードを少しだけ外れた小道の住宅街に気になるものを見つけました。多気太郎義幹の墓、別名北条五輪塔と呼ばれるものです。多気義幹という方は鎌倉時代にこのあたりを収めていた武将だそうです。それにしてもこうした歴史あるものが、ごく普通の民家の隣にあるという構図に驚いてしまいました。写真に写るお家の玄関の前を通ることでこのお墓に辿り着くことができるのですが、ここまで密に歴史が生活の一部になっている地域も、京都など観光名所意外には珍しいなと感じました。お墓の手前にあるベンチで少し休憩をしてから帰路につきました。


 気になったものばかりを話していたらランドスケープ的な観点からの話が少なくなってしまったのでここからは補足という形で書かせていただきます。町は小道が多いけれど比較的真っ直ぐに続く道が多く、歴史ある建物で埋め尽くされていて広々としたスペースはあまり無い印象でした。縮景するかのように建物が並ぶことで、奥に少しだけ見えるようにそびえ立つ筑波山が、永らくこの町と自然が関わってきている様子が感じられて、筑波山の威厳のようなものをひしひしと受けつつ日本らしさの構図を感じました。また、それらを構成する民家から商店街の商業的な面だけでなく生活感が漏れていて、そのまま入っていって「ただいま」と言いたくなるような雰囲気でした。


 今回は北条の町を探索してみたんですが、歴史や人々のふれあいを強烈に感じ、まるで自分の故郷かのような安心感さえ覚えることができました。また近いうちに訪ねてみたいと思います。


 ぜひ行って頂いて北条の町の温かさを感じて頂ければと思います。ご朗読ありがとうございました。




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